アナリティクスおよび分析アプリの管理
アナリティクスおよび分析アプリを使用すると、強力な ACLScript 言語を使ってデータ分析ロジックのスクリプトを作成し、それを実行するのにサーバーベースの Analytic Engine の処理能力を活用できます。
アナリティクスとは
アナリティクスはアナリティクス ヘッダーを持つ ACL スクリプトです。 アナリティクス ヘッダーは、ユーザーが入力する必要なく AX Server や分析アプリ ウィンドウでスクリプトの実行を可能にする一連の宣言タグです。
ヒント
アナリティクスは、開発がより容易な環境をサポートするため、ほぼ例外なく ACL Analytics で開発およびテストされます。 AX クライアントを使用し、AX Server に保管されている既存のアナリティクスに簡単なアップグレードを行います。
アナリティクス スクリプトの使用
アナリティクスは、AX Server にインポート後、AX Client で実行、スケジュール、編集できるようになります。 アナリティクスは、フォルダー内の他の項目と同様に Server Explorer に表示されます。 アナリティクスを表すアイコンは、アナリティクスの種類によって異なります。
詳細については、次を参照してください。
マスター アナリティクスおよびリンク アナリティクス
マスター アナリティクスは、1 つまたは複数のリンク アナリティクスのリンク元である単一のアナリティクスです。 リンク アナリティクスは、マスター アナリティクスへの読み取り専用のショートカットです。
スクリプト担当者は、マスター アナリティクスを 1 か所で更新、管理することで不正な改ざんから保護することができます。 行った変更はすべてのリンク アナリティクスに配布されます。 更新は、マスター アナリティクスからリンク アナリティクスへの一方向で行われます。
メモ
デフォルトでは、リンク アナリティクスを使用するには、リンク項目が含まれるフォルダーのアクセス許可が必要です。 ただし、AX Server の構成によっては、マスター アナリティクスが含まれるフォルダーのアクセス許可も要求できます。 詳細については、リンク項目へのアクセス許可を参照してください。
リンク アナリティクスを使用すると、リンクされているアナリティクスのインスタンスに固有の入力値やスケジュールを使ってアナリティクスを実行できます。 リンク アナリティクスからは、それ自体のロジックやマスター アナリティクスは変更できません。
マスター アナリティクスおよびリンク アナリティクスのエクスポート
ACL Analytics では、マスター項目やリンク項目はサポートされていません。 エクスポートされたマスター アナリティクスまたはリンク アナリティクスは、標準的なアナリティクスとして ACL Analytics に表示されます。
分析アプリとは
分析アプリは ACL プロジェクトであり、ACL GRC Analytics Exchange または分析アプリ ウィンドウで使用するパッケージです。 分析アプリには、1 つまたは複数のアナリティクスのスクリプトや、データ テーブルと解釈も搭載されています。
分析アプリの使用
AX Server では、少なくとも 1 つのアナリティクスを含む ACL プロジェクトはすべて分析アプリとしてインポートされます。 AX Client で分析アプリを操作する場合、以下の点に注意してください。
- 分析アプリにバンドルされているアナリティクスを AX Client から実行するときは、AX Web Client や分析アプリ ウィンドウのために設計された機能はすべて無視されます。
- 分析アプリ ウィンドウで実行する分析アプリ(.aclx ファイル)は、.aclapp ファイルとして最初に再パッケージ化せずに、AX Server にインポートすることはできません。
詳細については、アナリティクスのインポートおよびエクスポート
を参照してください。
メモ
ACL プロジェクトには、AX Server では直接実行できない通常の ACL スクリプトを 1 つ以上含めることもできます。 これらのスクリプトは、アナリティクスから呼び出すことで追加の処理を行うことができます。 AX Client の [スクリプト] タブでは、アナリティクスはアスタリスク付きで表示され、スクリプトや無効なアナリティクスはアスタリスクなしで表示されます。
アナリティクスや分析アプリを使用する理由
アナリティクスや分析アプリを使用すると、次を実行できます。
- アナリティクスと分析アプリは、一時的な分析のためにいつでも実行できるほか、連続的、反復的な分析用にスケジュールできる。
- 単純または複雑な監査テストを自動化して、結果を詳細な分析のために AX Server に出力するアナリティクスを作成できる。
- データ テーブルを更新する必要がある場合に随時アナリティクスを実行したり、自動的にデータ テーブルが更新されるようにアナリティクスをスケジュールしたりできる。
- ピーク時間外または業務時間外にアナリティクスを実行するようにスケジュールして、監査チームの全体的な生産性を向上させることができる。
- ユーザーがアナリティクスを実行またはスケジュールする前にアナリティクスの動作をカスタマイズできるよう、必要な入力値を指定できる。
たとえば、ユーザーが、アナリティクスで使用されるデータ テーブルを選択したり、日付範囲やその他関連する値を設定したりできるようにします。また、アナリティクスが実行されるたびに、履歴と詳細を表示できるようにする。