AX Engine Node の構成

複数のサーバーにわたるアナリティクスを実行し、処理能力を高めるには、AX Engine Node の 1 つまたは複数のインスタンスを使用します。

機能の仕組み

処理能力の増大

デフォルトでは、アナリティクスは直接 AX Server で処理されます。多くの場合でこのように機能するため、次のような場合、より多くの処理能力が必要になる場合があります。

  • 高い処理能力を要するアナリティクスを実行する
  • 短期間で複数のアナリティクスを実行する

処理能力を高めるには、 AX Engine Node の 1 つまたは複数のインスタンスを構成し、これらの別のサーバーでアナリティクスを実行することができます。

メモ

AX Engine Node を有効にしている場合には、アナリティクス ジョブは AX Server では実行されません。すべてのジョブは AX Engine Node のインスタンス上で実行されることになります。

複数のノード間での負荷分散

ノードは、キューに空きがある場合、ジョブを処理できることを AX Server に通知します。これで、サーバーによってそのノードにジョブが割り当てられます。そのため、複数のジョブを同時に処理できる複数の AX Engine Node を実行すると、特定のノードが複数のジョブを処理する一方で、それ以外のノードがアイドル状態のままになる場合があります。

ジョブがノード間に分散されるようにするには、各ノードが処理できる最大ジョブ数を 1 に設定し、これに対応するようにアナリティクス ジョブをスケジュールします。

AX Engine Node のセットアップ

前提条件

AX Server Configuration Web アプリケーションで AX Engine Node を追加、構成する前に、次のことを行う必要があります。

  • UNC パス(\\server_name\shared_folder など)を使ってアクセスできる共有フォルダーに AX Server のデータ ファイルが格納されるように、システムを構成します。詳細については以下を参照 共有データ フォルダーの構成
  • サーバーに AX Engine Node の各インスタンスを物理的にインストールし、構成します。

AX Engine Node の追加

メモ

AX Server 構成 Web アプリケーションで AX Engine Node を追加する前に、エンジンノードがインストール先のサーバー上で動作することを確認します。

Windows サービスでは、ACL Analytics Exchange サービスの進捗状況が実行中であることを確認します。必要に応じてサービスを開始します。

  1. AX Server Configuration Web アプリケーションにサイン インし、[エンジン ノード]パネルを探します。
  2. エンジン ノードの追加]パネルに次の情報を入力します。
    • 新しいエンジン ノードの IP アドレスまたはコンピューター名:AX Engine Node がインストールされているサーバーのホスト名または IP アドレス
    • ジョブ数 (最大): エンジン ノード が一度に処理できる アナリティクス ジョブ の最大数

      メモ

      同時に実行されているジョブの数が最大値を下回るまで、ジョブはキューに入れられます。

  3. エンジン ノードの追加]をクリックします。
  4. エンジン ノード設定の更新]をクリックします。

    結果: AX Engine Node はアナリティクスを処理するために使用されるようになりました。これが最初の AX Engine Node である場合は、処理が AX Server から新しいノードに転送されます。

    AX Engine Node の複数のインスタンスを追加した場合は、スケジュールされたジョブがそのインスタンスの中で配布されます。

AX Engine Node の構成

AX Server Configuration Web アプリケーションの[エンジン ノード]パネルから、追加した AX Engine Node の構成設定を編集することができます。

値を編集する場合、[Update]をクリックして変更を保存します。

個別の AX Engine Node の設定

  • エンジン ノードの有効化/無効化
  • ホスト名または IP アドレスの変更
  • 最大ジョブの変更
  • エンジン ノードの削除

グローバル AX Engine Node の設定

メモ

これらの設定は、AX Engine Node のすべてのインスタンス、およびサーバーで実行するすべてのアナリティクスに適用されます。

データ ファイルを各 AX Engine Node インスタンスにコピーしてから、[アナリティクス データをエンジン ノードにコピーする]設定を使用して、アナリティクスを処理します。

  • はい: AXServer のアナリティクス フォルダーからのデータ ファイルは、処理が始まる前に、AX Engine Node のアナリティクス ジョブ ディレクトリにコピーされる
  • いいえ: AX Engine Node のアナリティクス フォルダーに残っているデータ ファイルは、処理が始まる前に、AX Engine Node のジョブ ディレクトリにコピーされない
データ ファイルをコピーする データ ファイルをコピーしない
データ ファイルがネットワーク全体で繰り返しアクセスされるときにパフォーマンスを高める 少数のアナリティクスが同時に実行するときにパフォーマンスを高める
複数のアナリティクスを同時に実行中に、または単一のアナリティクスが大量のデータ ファイルで複数のコマンドを実行する場合に、パフォーマンスを高める

できる限り、アナリティクスのコマンドが AX Engine Node でローカルで実行できるように、データ ファイルをコピーする時間が、アナリティクスを書くことで節約可能な時間を上回る場合に、パフォーマンスを高める

例:

  1. スクリプトがリモートで開くテーブルから、必要なレコードのみを選択するコマンドを書きます。
  2. LOCAL パラメーターで EXTRACT コマンドを使用し、 AX Engine Node インスタンス上の新しいテーブルにレコードを抽出します。
  3. ローカル テーブルで追加のコマンドを実行します。