データの年齢調べ
年齢調べは、日付または日付時刻フィールドの値に基づいてテーブル内のレコードを年齢調べ間隔でグループ化し、各期間のレコードの数をカウントします。
年齢調べは、販売傾向の評価、取扱量の調査、未払い日数による請求書のグループ化などでよく使用されます。
たとえば、売掛金テーブルの年齢調べを請求日フィールドに基づいて行うことができます。レコードを 30 日の期間、つまり、締切日から 29 日前まで、30 日前から 59 日前まで、というようにグループ化し、各期間の未払い請求書の総数を調べます。
メモ
日付時刻の値を対象として年齢調べを行うことはできますが、処理の対象となるのはその値の日付部分のみです。時刻部分は無視されます。時刻データだけで年齢調べを行うことはできません。
数値フィールドの小計
年齢調べを行う場合、任意で 1 つ以上の数値フィールドを小計できます。上記の例では、請求金額フィールドの小計を計算して、各年齢調べ間隔の未払い請求金額の合計を調べることができます。
年齢調べ間隔の動作
年齢調べ間隔は、次のいずれかの時から遡って測定される日付の間隔(つまり、日数)に基づきます。
- 現在のシステム日付
- 会計期間末日など、指定する締切日
30 の単一の日付間隔を指定すると、締切日より 30 日前、またはそれ以前の日付を含む年齢調べ間隔が作られます。
複数日付の間隔を指定すると、複数の年齢調べ間隔が作られます。年齢調べ間隔の開始点を 0、90、120 などの日数間隔で指定できますが、デフォルトの設定の 0、30、60、90、120、10,000 を使用することもできます。
10,000 日の間隔、または指定した適切な最後の間隔は、無効と思われる日付が入っているレコードの抽出に使用されます。
以下のテーブルは、5 つの年齢調べ間隔を作るために締切日と日付間隔がいかに結合されているか、および各期間に含まれる日付を示したものです。
締切日 | 日付の間隔 | ||||
---|---|---|---|---|---|
2016 年 12 月 31 日 | 0 | 30 | 60 | 90 | 120 |
含む: 2016 年 12 月 31 日 ~ 2016 年 12 月 02 日 |
含む: 2016 年 12 月 01 日 ~ 2016 年 11 月 02 日 |
含む: 2016 年 11 月 01 日 ~ 2016 年 10 月 03 日 |
含む: 2016 年 10 月 02 日 ~ 2016 年 9 月 02 日 |
含む: 2016 年 09 月 01 日 ~ 最も古い日付 |
統計オプション
[小計フィールドの統計を含める]オプションを使用すると、小計を出す各数値フィールドの平均値、最小値、および最大値を計算することができます。上の例で、統計オプションを使用すると、各年齢調べ間隔の請求金額の平均値、最小値、および最大値が計算されます。
年齢調べの詳細
年齢調べでは、次の操作を実行します。
操作 |
年齢調べの結果 での該当箇所 |
---|---|
締切日および間隔(日数)に基づいてレコードを年齢調べ間隔ごとにグループ化する |
年齢調べ間隔フィールド |
年齢調べ間隔ごとにレコード数のカウント(小計)を計算し、その小計が全体に占める割合(カウントの割合)を計算する |
カウント フィールド カウントの割合フィールド |
レコードの年齢の最低値および最高値(最も新しいおよび最も古い)を提供する |
表示されません |
任意で、年齢調べ間隔ごとに 1 つ以上の数値フィールドの値の小計を計算し、最初に選択したフィールドを対象にその小計が全体に占める割合を計算する |
Trans Amount フィールド フィールドの割合フィールド |
任意で、小計を計算する各数値フィールドの平均値、最小値、および最大値を計算する |
表示されません |
出力結果に含まれる全数値フィールドの合計を提供する |
合計行 |
任意で、出力結果を文字フィールド(顧客 ID やトランザクション タイプなど)の値に基づいてブレークダウンする(文字フィールドは、年齢調べを実行する前にソートされている必要があります)。 |
表示されません |
年齢調べの結果
次によって生成される出力結果:
- 売掛金テーブルの請求データの年齢調べ
( Ar テーブルは ACL DATA\Sample Data Files\Sample Project.ACL にあります)
- 取引金額の小計
- 30 日の年齢調べ期間を使用する
- 結果を画面に出力する
メモ
結果を画面またはグラフに出力する場合、グラフは、年齢調べ間隔ごとの小計を表示します。あるいは年齢調べ操作で 1 つ以上の数値の小計フィールドを含める場合は数値の小計を表示します。
手順
テーブル内のレコードを年齢調べ間隔でグループ化することによって、データの年齢を調べることができます。
各期間について、任意で、関連する数値フィールドの小計、平均値、最小値、最大値の計算を含めることができます。
- [メイン]タブで、次のいずれかを行います。
[年齢調べの対象]ドロップ ダウン リストから、年齢調べの対象とするフィールドを選択します。
[年齢調べの対象]をクリックして、フィールドを選択するか、または式を作成します。
- [締切日]フィールドは、デフォルトの現在の日付のままにするか、以下のいずれかの手順を使用して締切日を指定します。
- [締切日]フィールド内に日付を直接入力します。
- 下矢印をクリックして、カレンダーから日付を選択します。カレンダーの上部左右にある左矢印または右矢印をクリックすると、一ヶ月単位で過去または未来へ移動します。上部中央で年月、年または 10 年期間と順にクリックしていく程、長期間の単位で過去または未来へ移動することができます。
締切日の指定が可能なので、年齢調べの最初の期間の期首を会計年度末の日付などに合わせることができます。デフォルトの日付のままにしておくと、年齢調べの最初の期間は現在の日付から開始します。これは、目的とする分析に適切でない場合があります。
- 使用する年齢調べ間隔を[年齢調べ間隔]テキスト ボックスに入力するか、デフォルトの値をそのまま使用します。
年齢調べ間隔の値は日数で入力する必要があります。各値は、昇順(最近から最も古い順)で 1 行に 1 つずつ入力する必要があります。値 '0' は、最初の年齢調べ間隔が指定した締切日から始まることを示します。最後の値は最も古い年齢調べ間隔の期末を示します。
メモ
デフォルトの年齢調べ間隔として設定される値は、[日付と時刻]タブの[年齢調べ間隔]の数値を更新することによって変更できます。
]の順にクリックし、[ -
省略可能。[小計フィールド]を 1 つ以上選択するか、または[小計フィールド]ボタンをクリックして、小計フィールドを選択するか式を作成します。
小計フィールドを選択する順序は、列が結果に表示される順序になります。既存の Analytics テーブルに結果を追加する場合は、結果と既存テーブル内の列の選択と順序は同一である必要があります。
-
現在のビューの中に処理から除外したいレコードがある場合は、[If]テキスト ボックスに条件を指定します。直接入力するか、または[If]ボタンをクリックし、式ビルダーを利用して IF ステートメントを作成します。
メモ
If 条件は、任意の範囲オプション(First、Next、While)が適用された後に、テーブルに残るレコードに対してのみ評価されます。
IF ステートメントは、ビュー内のすべてのレコードを判断し、指定された条件を満たさないレコードを除外します。
- 省略可能。小計された各数値フィールドの平均値、最小値、および最大値を計算する場合は、[小計フィールドの統計を含める]を選択します。
統計を含めるには、少なくとも 1 つの小計フィールドを選択する必要があります。
- [出力]タブをクリックします。
- [出力先]パネルで、適切な出力オプションを選択します。
- 画面 – Analytics の表示領域に結果を表示するには、このオプションを選択します。出力レコードに多数のレコードが含まれている場合は、結果を画面に表示するよりファイルに保存した方が、処理が速く便利です。
- 印刷 – デフォルトのプリンターに結果を送信するには、このオプションを選択します。
- グラフ – 結果を基にグラフを作成し、それを Analytics 表示領域に表示するには、このオプションを選択します。
- ファイル – 結果をテキスト ファイルに保存または追加するには、このオプションを選択します。ファイルは Analytics の外部に保存されます。
メモ
当該の分析操作に対して適用されない出力オプションは無効になります。
- 出力の種類として[ファイル]を選択した場合は、[出力指定]パネルで次の情報を指定します。
- ファイルの種類 – オプションは、使用している Analytics のエディションに応じて、"ASCII テキスト ファイル" または "Unicode テキスト ファイル" のいずれかのみです。結果を新しいテキスト ファイルに保存するか、または既存のテキスト ファイルに追加します。
- 名前 – [名前]テキスト ボックスにファイル名を入力します。もしくは、[名前]ボタンをクリックして、[保存]または[ファイルを保存する名前]ダイアログ ボックスでファイル名を入力するか、既存のファイルに上書きまたは追加する場合はそのファイルを選択します。Analytics によってファイル名があらかじめ設定されている場合は、その設定されている名前を受け入れることも、あるいは変更することもできます。
また、絶対ファイル パスや相対ファイル パスを指定したり、別のフォルダーへ移動したり、プロジェクトの場所以外の場所にファイルを保存したり、その場所にあるファイルに追加したりすることもできます。たとえば、C:\Results\Output.txt または Results\Output.txt のように指定します。
- ローカル – 選択された状態で無効になっています。ファイルをローカルに保存するのが唯一のオプションです。
- 出力の種類によっては、任意で[ヘッダー]および[フッター]をそれぞれのテキスト ボックスに指定できます。
デフォルトでは、ヘッダーとフッターは中央揃えで出力されます。ヘッダー テキストやフッター テキストを左揃えにするには、テキストの前に始め山かっこ(<)を入力します。複数行のヘッダーやフッターを入力する場合は、[ヘッダー]または[フッター]ボタンをクリックします。あるいは、ヘッダーまたはフッターのテキスト ボックスで、改行文字としてセミコロン(;)を入力してもかまいません。複数行を左揃えにするには、各行の先頭に始め山かっこが必要です。
- [詳細]タブをクリックします。
- [適用範囲]パネルで、適切な出力オプションを選択します。
- すべて – デフォルトで、このオプションが選択されます。ビュー内のすべてのレコードを処理するように指定するには、選択されたままにしておきます。
- 先頭 – このオプションを選択してテキスト ボックスに数を入力すると、ビュー内の先頭レコードから処理が開始され、指定した件数のレコードのみが処理対象とされます。
- 次 – このオプションを選択してテキスト ボックスに数を入力すると、ビュー内で現在選択されているレコードから処理が開始され、指定した件数のレコードのみが処理対象とされます。行内のデータではなく、左端の列の実際のレコード番号が選択されている必要があります。
- While – WHILE ステートメントを使用して、特定の条件または条件のセットに基づいてビュー内のレコードの処理を制限するには、このオプションを選択します。[While]テキスト ボックスに条件を入力するか、または[While]ボタンをクリックし、式ビルダーを利用して WHILE ステートメントを作成することができます。
WHILE ステートメントでは、指定した条件が true と評価される間のみ、ビュー内のレコードを処理することができます。条件が false と評価されるとすぐに処理が終了し、それ以上レコードは判断されません。While オプションは、"すべて"、"先頭"、または "次" オプションと組み合わせて使用することができます。1 つの制限に達するとすぐに、レコードの処理が停止します。
メモ
"先頭" または "次" オプションで指定されたレコード数は、テーブル内の物理的な順番またはインデックス順のレコードを参照するもので、ビューに適用されたフィルターやクイック ソートは一切無視します。ただし、分析操作の結果ではすべてのフィルターを考慮します。
ビューでクイック ソートが実行されている場合、"次" は "先頭" のように動作します。
- 指定した年齢調べ間隔に該当しない値を出力結果から除外したい場合は、[範囲外を出力しない]チェック ボックスをオンにします。
- 出力結果を文字フィールドの値に基づいてブレーク ダウンさせる場合は、[ブレーク]テキスト ボックスにフィールド名を入力するか、[ブレーク]をクリックしてフィールドを選択または式を作成します。
たとえば、売掛金テーブルに対し一定期間の集計を行う場合、顧客別に分類する可能性があるでしょう。[ブレーク]で使用できるのは 1 つの文字フィールドのみであるため、入れ子のブレークダウンには対応していません。
メモ
[ブレーク]オプションによって有効な結果を得るためには、年齢調べを実行する前に文字フィールドを並べ替えておく必要があります。
- 出力の種類として[ファイル]を選択した場合、出力結果を既存のテキスト ファイルの末尾に追加するときは、[既存のファイルに追加する]を選択します。
- [OK]をクリックします。
結果を画面またはグラフに出力する場合、表示領域の下部にある[テキスト]ボタンと[グラフ]ボタンを使用して出力タイプを切り替えることができます。
- 上書きを確認するメッセージが表示されたら、適切なオプションを選択します。