Analytics の初期設定ファイルの動作
メモ
初期設定ファイルの動作は Analytics バージョン 10.0 で変更されました。このトピックでは、バージョン 10.0 以降で初期設定ファイルがどのように動作するかを説明します。
Analytics における構成可能なオプションの設定 ([オプション]ダイアログ ボックスの各種設定)は、aclwin14.prf(非 Unicode 版)または acl14.prf(Unicode 版)という初期設定ファイル(.prf ファイル)に保存されます。
[オプション]ダイアログ ボックスで行った変更は、自動的に .prf ファイルへ保存されます。それらの変更は、再度明確に変更しない限り有効です。
グローバルとプロジェクト固有の初期設定ファイル
1 つのグローバル .prf ファイルで、Analytics とすべての Analytics プロジェクトの動作を管理できます。また、プロジェクト単位で設定をカスタマイズする方法として、個々の Analytics プロジェクトに別々の .prf ファイルを関連付けることもできます。たとえば、プロジェクトごとに異なる日付の表示書式を指定する、あるいは、あるプロジェクトではテーブル レイアウトを削除したときにソース データ ファイルを削除するが、別のプロジェクトでは削除しない、と指定することができます。
Analytics スクリプト作成者向けの警告
Analytics スクリプトの作成者が、自分のスクリプトを他の Analytics ユーザーに提供し、そのユーザーのコンピューター上で Analytics 初期設定ファイルを制御する必要がある場合には、初期設定ファイルについて理解しておく必要があります。
グローバルな初期設定ファイル
Analytics をインストールすると、次の場所にデフォルトの設定(出荷時の設定)で .prf ファイルが作成されます。
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アプリケーション データ フォルダー – C:\ユーザー\< ユーザー アカウント名 >\AppData\Local\ACL(Windows 7 の場合の場所)
メモ:
アプリケーション データ フォルダーは、Windows オペレーティング システムによって非表示になっている場合もあります。必要であれば、Windows のフォルダー オプションで、非表示になっているファイルとフォルダーを表示させるオプションを有効にしてください。
アプリケーション データ フォルダーにある .prf ファイルには、Analytics のグローバルな初期設定が含まれています。[オプション]ダイアログ ボックスで行った変更は、プロジェクト固有の .prf ファイルを使用していない限り、このグローバルな .prf ファイルに保存されます。
グローバル .prf ファイルは次のときに使用されます。
- Analytics プロジェクトを開かずに Analytics を開始するとき
- プロジェクト固有の .prf ファイルがないプロジェクトを開くとき
- Analytics を終了せずにプロジェクトを閉じるとき
ユーザー単位のグローバル初期設定
複数のユーザー アカウントが、同一コンピューター上の Analytics にアクセスする場合は、ユーザー アカウントごとのアプリケーション データ フォルダーにそれぞれ .prf ファイルが存在し、ユーザーがそれぞれ独自のグローバル初期設定を持ちます。
グローバル .prf ファイルの自動再生成
アプリケーション データ フォルダーにあるグローバル .prf ファイルを削除したり、名前を変更したりした場合、あるいは、このファイルが何らかの理由で使用できなくなった場合は、Analytics を開始するときに、自動的にデフォルト設定の新しい .prf ファイルがアプリケーション データ フォルダーに作成されます。
プロジェクト固有の初期設定ファイル
1 つ以上の Analytics プロジェクトの初期設定フィルをカスタマイズする場合は、グローバルな .prf ファイルを、アプリケーション データ フォルダーから個々の Analytics プロジェクトが含まれるフォルダーへ手動でコピーすることができます。コピーされた .prf ファイルはプロジェクト固有の .prf ファイルになります。
注意
グローバルな .prf ファイルをコピーするときに、誤って移動(切り取り)してしまわないよう注意してください。グローバルな .prf ファイルを移動してしまうと、指定していたグローバルな初期設定が失われ、デフォルト設定のものに置き換わります。
メモ
別のバージョンの Analytics が一緒にインストールされている場合は、正しいバージョンの .prf ファイルをコピーすることを確認します。
Analytics プロジェクト ファイル(拡張子が .acl)とプロジェクト固有の .prf ファイルを関連付けるには、それら 2 つのファイルが同じフォルダー内に存在している必要があります。プロジェクトが開いているときは、プロジェクト固有の .prf ファイルで指定された初期設定が使用されます。[オプション]ダイアログ ボックスで行った変更は、グローバルな .prf ファイルではなく、プロジェクト固有の .prf ファイルに保存されます。
プロジェクト固有の .prf ファイルの利点
プロジェクト固有の .prf ファイルを持つ利点は、特定のプロジェクトやプロジェクト内のスクリプトの要件に基づいて設定をカスタマイズできることです。
Analytics プロジェクトを別のユーザーへ送るときにプロジェクト固有の .prf ファイルも含めれば、そのユーザーがプロジェクト内のスクリプトを実行したときに、結果が自分のコンピューターでの実行結果と同じであることを保証できます。
同時に、その .prf ファイルはプロジェクト固有のものなので、ほかのユーザーのグローバルな初期設定の影響を受けません。
グローバル .prf ファイルに戻す
プロジェクト固有の .prf ファイルを削除または名前変更すれば、いつでも再びプロジェクト用のグローバルな .prf ファイルを使用できるようになります。
使用されている初期設定ファイルの特定
Analytics では、[オプション]ダイアログ ボックスの下部で、現在アクティブな .prf ファイルのパスが表示されます。アプリケーション データ フォルダーへのパスが表示される場合は、グローバルな .prf ファイルが使用されています。Analytics プロジェクト フォルダーへのパスが表示される場合は、プロジェクト固有の .prf ファイルが使用されています。
デフォルトの初期設定に戻す
[オプション]ダイアログ ボックスの下部にある[既定値に戻す]ボタンをクリックすると、デフォルトの初期設定に戻すことができます。 [既定値に戻す]をクリックすると、現在開いているアクティブなタブだけでなく、[オプション]ダイアログ内のすべてのタブの全オプションをデフォルトの設定に戻します。このデフォルト設定への復帰が適用されるのは、[オプション]ダイアログ ボックスの下部に示される現在アクティブな .prf ファイルに対してのみです。
初期設定ファイルの優先度
プロジェクトを開かないで Analytics を開始する場合は、以下の優先順位で .prf ファイルが読み込まれます。
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アプリケーション データ フォルダーにあるグローバルな .prf ファイル - このファイルが見つからない場合:
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デフォルトの設定(出荷時の設定)を使用して、アプリケーション データ フォルダーに .prf ファイルを再作成し、そのファイルを読み込みます。
Analytics プロジェクトを開く場合は、以下の優先順位で .prf ファイルが開かれます。
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その Analytics プロジェクトが含まれるフォルダーにあるプロジェクト固有の .prf ファイル。このファイルが見つからない場合:
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アプリケーション データ フォルダーにあるグローバルな .prf ファイル - このファイルが見つからない場合:
-
デフォルトの設定(出荷時の設定)を使用して、アプリケーション データ フォルダーに .prf ファイルを再作成し、そのファイルを読み込みます。
SET コマンドと Analytics スクリプトの動作
SET コマンドを使用して Analytics オプションを設定した場合(SET DATE "DD MMM YYYY" など)、この初期設定への変更はグローバルな .prf ファイルにもプロジェクト固有の .prf ファイルにも保存されません。この変更は、その Analytics セッションの間に限り有効です。この動作は、SET コマンドの使用場所が Analytics コマンド ラインであろうと Analytics スクリプトであろうと適用されます。