Analytics コマンドによって作成される変数

Analytics のダイアログ ボックスで情報を入力する、またはスクリプトを実行することで、特定のコマンドが実行されると、Analytics によってシステム変数が自動的に作成されます。これらの変数とそれに含まれる値は、後続の Analytics コマンドを処理する際に利用できます。

システム変数の値は、同じコマンドを再度実行すると、更新された値に置き換わります。

Analytics システム変数 Analytics によって作成されるシステム変数の一覧。

メモ

システム変数およびそれに含まれる値は、現在の Analytics セッションの間のみ有効です。

変数の現在の値の表示

次の方法のいずれでも、Analytics プロジェクト内のシステム定義変数およびユーザー定義変数すべての現在値を表示することができます。

  • ナビゲーターで[変数]タブを選択
  • コマンド ラインで「DISPLAY VARIABLES」と入力
  • ツールバー上で、[変数の表示 ]をクリック(まず、ツールバーにボタンを追加する必要があります)

第 2 と第 3 の方法は、変数を格納するために利用できる残りのメモリも表示されます。

連続番号が付けられたシステム変数

Analytics システム変数のうち、n が含まれているシステム変数名の場合、コマンドをコマンドのグループの外部で実行するときには、n は常に 1 になります。たとえば、TOTAL1 のようになります。

複数のコマンドを実行するのにコマンドのグループを使用する場合、結果となるシステム変数には、その変数を生成したコマンドの行番号に基づいた番号が付けられます。グループ内の最初のコマンドの行番号は 2 となります。

例:

  • たとえば、Total コマンドがグループで 3 番目のコマンドの場合、その結果は TOTAL4 という変数に格納されます。
  • また、別のフィールドの合計を算出するために Total コマンドを使用しており、それがグループで 5 番目のコマンドに当たる場合には、結果は TOTAL6 という変数に格納されます。

Analytics システム変数

次のテーブルは、Analytics より作成されるシステム変数、それらの変数を作成するコマンド、およびそれらの変数に含まれる値の一覧を示しています。

メモ

複数のフィールドに対して同時に STATISTICS コマンドを実行する場合、システム変数には、指定した最初のフィールドの値が含まれます。

システム変数 コマンド
WRITEn
  • テーブルを出力するコマンド
  • 検証
  • 順番検査
  • 出力テーブル内のレコード数
  • データの妥当性エラーの数(検証)
  • 順番検査エラーの数(順番検査)
OUTPUTFOLDER
  • Analytics テーブルを出力するコマンド
出力テーブルを格納する、ナビゲーター内の Analytics プロジェクト フォルダーへのパス。

これは DOS 形式のパスで、「/フォルダー名/サブフォルダー名」の形式を用います。最初のスラッシュ(/)は[総覧]タブのルート階層を表します。

ヒント

別の出力フォルダーを指定する、または出力フォルダーを新規作成する場合は、SET FOLDER コマンドを使用します。

COUNTn
  • カウント
  • 統計
集計されたレコード数。
ACL_Ver_Major
  • バージョン表示

    (Analytics のバージョン番号は、メジャー.マイナー.パッチという形式で表されます。)

現在実行している Analytics のメジャー バージョンです。
ACL_Ver_Minor 現在実行している Analytics のマイナー バージョンです。
ACL_Ver_Patch 現在実行している Analytics のパッチ バージョンです。
ACL_Ver_Type 現在実行している Analytics のバージョンです。
  • 値が '0' の場合:非 Unicode 版
  • 値が '1' の場合: Unicode 版
MLEn
  • 評価
金額単位サンプリング

推定誤謬額(推定による虚偽表示)

レコード サンプリング

最大誤謬率(計算される上限逸脱率)

UELn 金額単位サンプリング

最大誤謬額(虚偽表示上限)

RETURN_CODE
  • Execute コマンドの結果
EXECUTE コマンドを使用した外部アプリケーションまたはプロセス実行によって返されるコード(リターン コード)。

リターン コードは外部アプリケーションまたはプロセスによって生成される数値であり、Analytics に返されることで外部プロセスの結果を示します。Analytics はリターン コードを生成しません。

通常、リターン コードは数値で、特定の通知やエラー メッセージが割り当てられています。たとえば、リターン コード "0" は "処理が正常終了した" ことを示します。リターン コード "2" は "指定されたファイルが見つからない" ことを示します。

特定のリターン コードとその意味は外部アプリケーションまたはプロセスによって異なります。リターン コードは "エラー コード" や "終了コード" とも呼ばれ、それらの意味は、関連する外部アプリケーションのドキュメントに記載されている可能性があります。リターン コードの一覧はインターネット上でも見ることができます。

RETURN_CODE 変数は、EXECUTE コマンドが同期的に使用されているときは作成されますが、コマンドが非同期的に使用されているときは作成されません。

GAPDUPn
  • Gaps/ギャップ
  • Duplicates/重複
  • あいまい重複
ギャップ、重複、またはあいまい重複グループの合計数です。
SAMPINTn
  • サイズ
必要なサンプリング間隔です。
SAMPSIZEn 必要なサンプル数です。
ABSn
  • 統計
指定した最初のフィールドの値の絶対値です。
AVERAGEn 指定した最初のフィールドの値の平均値です。
HIGHn

指定した最初のフィールドの値のうち、5 番目に高い値です。

5 番目に高い値はデフォルト設定です。この設定を変更するには、[統計]ダイアログ ボックスで[高値/低値の数]オプションを使用します。

メモ

Analytics で最も高い値が確認される際、重複値は除外されません。たとえば、降順の値リストが 100、100、99、98 の場合、3 番目に高い値は 98 でなく 99 になります。

LOWn

指定した最初のフィールドの値のうち、5 番目に低い値です。

5 番目に低い値はデフォルト設定です。この設定を変更するには、[統計]ダイアログ ボックスで[高値/低値の数]オプションを使用します。

メモ

Analytics で最も低い値が確認される際、重複値は除外されません。たとえば、昇順の値リストが 1、1、2、3 の場合、3 番目に低い値は 3 でなく 2 になります。

MAXn 指定した最初のフィールドの値の最大値です。
MEDIANn 指定した最初のフィールドの値の中央値です。
MINn 指定した最初のフィールドの値の最小値です。
MODEn 指定した最初のフィールドの値のうち、最もよく使用している値です。
Q25n 指定した最初のフィールドの値のうち、最初の四分位数値(下位四分位数値)です。
Q75n 指定した最初のフィールドの値のうち、3 番目の四分位数値(上位四分位数値)です。
RANGEn 指定した最初のフィールドの値の最大値と最小値の差です。
STDDEVn 指定した最初のフィールドの値の標準偏差です。
TOTALn
  • 合計
  • 統計
指定した最初のフィールドの値の総計です。

その他のシステム変数

以下の変数は、コマンドで生成されるのではなく、システムで生成されます。

  • AXRunByUser AX Server で実行されているスクリプト内で使用できます。この変数には、そのようなスクリプトでアナリティクスを実行しているユーザーのユーザー名(形式:<ドメイン>\<ユーザー名>)が格納されます。
  • OUTPUTFOLDER 現在の Analytics プロジェクト出力フォルダーです。
Analytics 14.1 ヘルプ