BENFORD コマンド

フィールドに表示される最初の桁(1 ~ 9)や最初の桁の組み合わせの数をカウントし、実数と予測数を比較します。 予測数はベンフォードの法則によって計算されます。

構文

BENFORD <ON> 数値型フィールド <LEADING n> <IF テスト> <BOUNDS> <TO {SCREEN|テーブル名|GRAPH|PRINT}> <LOCAL> <HEADER ヘッダーテキスト> <FOOTER フッターテキスト> <WHILE テスト> <FIRST 範囲|NEXT 範囲> <APPEND> <OPEN>

パラメーター

名前 説明
ON 数値フィールド

分析する数値フィールド。

メモ

取引金額などの「自然発生数」を含むフィールドを選択します。 ベンフォード分析は、いかなる方法でも制約を受けた数値データには適していません。

詳細については以下を参照 ベンフォード分析を使用してテストできるデータ

LEADING n

省略可能

分析する先頭桁数。 n の値は 1 から 6 の範囲で指定します。

LEADING を省略した場合は、デフォルト値の 1 が使用されます。

IF テスト

省略可能

各レコードを処理するために真である必要がある条件式。 コマンドは、その条件を満たすレコードに対してのみ実行されます。

メモ

IF パラメーターは、任意の範囲パラメーター(WHILE、FIRST、NEXT)が適用された後に、テーブルに残るレコードに対してのみ評価されます。

BOUNDS

省略可能

出力結果に計算された上限および下限値を含めます。

出力結果の複数の桁または桁の組み合わせの実際のカウントが境界のいずれかを超える場合、データは操作された可能性があり、調査が必要になります。

TO SCREEN | テーブル名 | GRAPH | PRINT

省略可能

コマンドの結果を送信する場所:

  • SCREEN - Analytics の表示領域に結果を表示します

    ヒント

    表示領域内で、リンク付きの任意の結果値をクリックすると、関連付けられているソース テーブル内の 1 つまたは複数のレコードにドリルダウンすることができます。

  • テーブル名は、結果の保存先となる Analytics テーブルのことです。

    テーブル名には、ファイル拡張子 .FIL を付けた文字列を引用符で囲んで指定する必要があります。 例:TO "Output.FIL"

    デフォルトでは、テーブル データ ファイル(.fil)は、Analytics プロジェクトが入っているフォルダーに保存されます。

    既存の異なるフォルダーにデータ ファイルを保存するには、絶対または相対ファイル パスを指定します。

    • TO "C:\Output.FIL"
    • TO "Results\Output.FIL"

    メモ

    テーブル名は 64 文字の英数字(.FIL 拡張子を含まない)に制限されています。 名前にはアンダースコア文字(_)を使用できますが、他の特殊文字やスペースは使用できません。 名前の先頭を数字にすることはできません。

  • GRAPH は結果をグラフに表示し、それを Analytics の表示領域に表示します
  • 印刷 – 通常使うプリンターに結果を送信します

LOCAL

省略可能

Analytics プロジェクトと同じ場所に出力ファイルを保存します。

メモ

Analytics テーブルである出力ファイルを含むサーバー テーブルに対してコマンドを実行するときにのみ適用されます。

LOCAL パラメーターは TO パラメーターの直後に置く必要があります。

HEADER ヘッダーテキスト

省略可能

レポートの各ページの最上部に挿入されるテキスト。

ヘッダーテキストは引用符で囲んだ文字列として指定する必要があります。 この値は、Analytics のシステム変数である HEADER の値よりも優先されます。

FOOTER フッターテキスト

省略可能

レポートの各ページの最下部に挿入されるテキスト。

フッターテキストは引用符で囲んだ文字列として指定する必要があります。 この値は、Analytics のシステム変数である FOOTER の値よりも優先されます。

WHILE テスト

省略可能

各レコードを処理するために真である必要がある条件式。 条件が false と評価するか、テーブルの最後に達したら、コマンドは実行を中止します。

メモ

WHILE を FIRST または NEXT とともに使用する場合は、1 つの制限に達するとすぐに、レコードの処理が停止します。

FIRST 範囲 | NEXT 範囲

省略可能

処理するレコード数:

  • FIRST 指定されたレコード数に達するまで、最初のレコードから処理を開始します
  • NEXT 指定されたレコード数に達するまで、現在選択されているレコードから処理を開始します

範囲は処理するレコード数を指定します。

FIRST と NEXT を省略すると、すべてのレコードがデフォルトで処理されます。

APPEND

省略可能

コマンドの出力を既存ファイルに上書きしないで、そのファイルの末尾に追加します。

メモ

コマンドの出力と既存のファイルの構造が同一であるようにする必要があります。

  • 同じフィールド
  • 同じフィールド順序
  • 一致するフィールドが同じ長さ
  • 一致するフィールドが同じデータ型

出力は、既存ファイルとの間でファイル構造が違っている場合でも、Analytics によって既存ファイルに追加されます。 出力と既存のファイルの構造が一致しない場合は、データが混在、不足、不正確になります。

OPEN

省略可能

コマンドを実行した後、コマンドによって作成されたテーブルを開きます。 コマンドが出力テーブルを作成する場合にのみ有効です。

結果をグラフに出力する

Amount フィールドに対して BENFORD コマンドを実行し、その結果をグラフに出力します。

BENFORD ON Amount LEADING 2 BOUNDS TO GRAPH

備考

メモ

このコマンドの動作の詳細については、Analytics のヘルプを参照してください。

ベンフォード分析を使用してテストできるデータ

ベンフォード分析は、会計金額、取引金額、費用、またはアドレス番号などの「自然発生数」から構成される数値データをテストする目的でのみ、使用してください。 ベンフォード分析は、いかなる方法でも制約を受けた数値データには適していません。

ベンフォード分析に適した数値データを特定するには、次のガイドラインに従ってください。

  • データセットのサイズ 有効は分布をサポートするには、データセットが十分に大きいサイズである必要があります。 ベンフォード分析では、499 レコード以下の場合には、信頼できる結果が得られない場合があります。
  • 先頭の数の要件1 ~ 9 のすべての数値が、先頭の数として発生する可能性がなければなりません。
  • 先頭の数の組み合わせの要件0 ~ 9 のすべての数値が、先頭から 2 番目の数および分析対象の追加の数として発生する可能性がなければなりません。
  • 制約されたデータ あらかじめ定義されたパターンに従って割り当てまたは生成された数値データは、ベンフォード分析に適していません。 たとえば、次の分析では、ベンフォード分析を使用しないでください。
    • 連番の小切手または請求書番号
    • 特定のパターンにマッピングされる社会保障番号または電話番号
    • 特定の数字が出現しない範囲がある番号体系
  • 乱数乱数生成器で生成された数値は、ベンフォード分析に適していません。