財務関数での丸めの制御

Analytics の他の数値演算と違い、財務関数は浮動小数点演算で評価されます。

浮動小数点演算には 2 つの計算方法があります。

  • 総計を返す関数は、1250.00 のように小数点以下 2 桁まで計算します。

  • 利率を返す関数は、0.01676584、つまり 1.676584% のように小数点以下 8 桁まで計算します。

財務関数では、利率を 12 や 365 などの定数で割って、月利や日歩を計算します。 たとえば、0.08/365 は年率 8% に基づいた日歩要因になります。 Analytics の標準の除算規則では、ほとんどの場合、大幅な丸め誤謬が生じます。 たとえば、0.08/365 の結果は、実際の利率 0.000219178 ではなく、0.00 になります。 このため、利率パラメーターを評価する場合には、標準の除算規則は一時的に無効になります。

財務関数の利率パラメーターが、0.08/365 のように 2 つの数量の除算の場合、まず、この 2 つの数量は別々に評価されます。 その後、除算が実行されて、正確な結果を出します。 ただし、各数量は Analytics の標準の丸め規則で計算されているので、複雑な計算の場合、この方法で丸め誤謬を完全になくすことはできません。

利率が特定の率または 08/1/365 のように単純な 2 つの数量の除算ではない場合、利率計算に丸めが生じたという警告メッセージがログに記録されます。スクリプト モードでない場合は、[警告]ダイアログ ボックスに表示されます。 この場合、返された結果が過剰に丸められていないかを確認する必要があります。

演算フィールドで利率が計算される場合、Analytics は利率が丸められたかどうかを判断できないので、結果が正しいかを確認する必要があります。