コンセプト情報
Microsoft Excel ワークシートまたは名前付き範囲を定義およびインポートして、Analytics テーブルを作成します。
構文
IMPORT EXCEL TO table インポートファイル名 FROM ソースファイル名 TABLE 入力するワークシートまたは名前付き範囲<KEEPTITLE> <STARTLINE 行番号> <ALLCHAR> {ALLFIELDS|CHARMAX 最大フィールド長|[フィールド構文] <...n> <IGNORE フィールド番号> <...n>} <OPEN>
フィールド構文 ::= FIELD インポート名 型 {PIC 書式|WID 文字数 DEC 値} AS 表示名
メモ
IMPORT EXCEL パラメーターは、上記と完全に同じ順序で、以下の表にあるように、指定する必要があります。
ワークブックの保護ビューが有効な場合、analytics は Excel ワークブックからインポートできません。まず、ワークブックで編集を有効にし、ワークブックを保存して閉じてから、インポートを実行する必要があります。
パラメーター
名前 | 説明 |
---|---|
TO テーブル |
データをインポートする Analytics テーブルの名前。 メモ テーブルの名前は、64 文字までの英数字に制限されます。名前にはアンダースコア文字(_)を使用できますが、他の特殊文字やスペースは使用できません。名前の先頭を数字にすることはできません。 |
インポートファイル名 |
作成する Analytics データ ファイルの名前。 インポートファイル名、.FIL ファイル拡張子を持つ引用符で囲まれた文字列として指定します。例:"Invoices.FIL". デフォルトでは、データ ファイル(.FIL)は、Analytics プロジェクトが入っているフォルダーに保存されます。 既存の異なるフォルダーにデータ ファイルを保存するには、絶対または相対ファイル パスを指定します。
|
FROM ソースファイル名 |
ソース データ ファイルの名前。ソース ファイル名は引用符で囲む必要があります。 ソース データ ファイルが Analytics プロジェクトと同じフォルダーに位置しない場合、ファイルの位置を指定するために絶対パスまたは相対パスを使用する必要があります。
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TABLE ワークシートまたは名前付き範囲 |
Microsoft Excel のソース データ ファイルからインポートするワークシートまたは名前付き範囲。 要件:
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KEEPTITLE 省略可能 |
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STARTLINE 行番号 省略可能 |
ワークシートの読み取りを開始する行番号。 たとえば、ワークシートの先頭 3 行に不要なヘッダー情報が含まれている場合に、4 行目からデータの読み取りを開始するには、「STARTLINE 4」を指定します。 STARTLINE を指定しない場合には、開始行はワークシートの 1 行目となります。 メモ 名前付き範囲の開始行は、STARTLINE の設定値に関係なく、常に名前付き範囲の 1 行目になります。 |
ALLCHAR 省略可能 |
インポートされたすべてのフィールドには、自動的に文字のデータ型が割り当てられます。 ヒント インポートされたすべてのフィールドに文字データ型を割り当てると、Execel ファイルのインポート処理が容易になります。 Analytics にインポートされたデータのフィールドには、数値や日付時刻などのさまざまなデータ型を割り当て、書式の詳細を指定することができます。 Analytics によって識別子のフィールドに数値のデータ型が自動的に割り当てられたテーブルをインポートする際、実際には文字のデータ型を使用する必要がある場合には、ALLCHAR を使用することができます。 |
ALLFIELDS |
ソース データ ファイルの全フィールドがインポートされます。 メモ ALLFIELDS を指定する場合、個別の FIELD 構文、CHARMAX、IGNORE 指定しないでください。 |
CHARMAX 最大フィールド長 |
ソース データ ファイル内の文字データから発生する Analytics テーブルの任意のフィールドの文字の最大長。 ソース内で最大長を超える文字データは切り捨てられます。 ソース データ ファイルの全フィールドが、データ型に関係なく、インポートされます。 メモ CHARMAX を指定する場合には、個別の FIELD 構文、ALLFIELDS、IGNORE はいっさい指定しないでください。 |
FIELD インポート名 型 |
インポートするソース データ ファイル内の個別フィールドの名前およびデータ型。 インポート名が Analytics テーブルのフィールド名になります。インポート名は、ソース データ ファイル内のフィールド名と同じでも同じでなくてもどちらでも構いません。 ヒント インポート名とは異なる表示名を指定するには、追加で AS を使用します。 型が Analytics テーブルのフィールドのデータ型になります。型は、ソース データ ファイル内のフィールド データ型と同じでも同じでなくてもどちらでも構いません。型の詳細については、フィールド データ型の識別子を参照してください。 メモ ALLCHAR を指定した場合には、型は無視されます。 個別の FIELD 構文を指定する場合には、ALLFIELDS や CHARMAX は指定しないでください。 フィールドの除外フィールドをインポート対象から除外する場合は、そのフィールドを指定しないでください。また、除外するフィールドに対しては、IGNORE を指定することも必要です。 |
PIC 書式 |
メモ 数値フィールドまたは日付時刻フィールドにのみ適用されます。
書式は引用符で囲む必要があります。 |
WID 文字 |
Analytics テーブル レイアウトにおけるフィールドの長さ(文字)。 |
DEC 値 |
数値フィールドの小数点以下の桁数 |
AS 表示名 |
新しい Analytics テーブルのビューにおけるフィールドの表示名(代替列見出し)。 表示名の値は引用符で囲まれた文字列。列見出しを改行したい場合は、語句の間にセミコロン(;)を入れます。 フィールドの定義時には、AS は必須です。表示名をフィールド名と同じにしたい場合は、空の表示名を入力します。つまり、次の構文を使用します。AS ""2 つの二重引用符の間にスペースがないことを確認してください。 |
IGNORE フィールド番号 <...n> 省略可能 |
テーブル レイアウトからフィールドを除外します。 フィールド番号は、ソース データ ファイルにおける除外対象フィールドの位置を指定します。たとえば、IGNORE 5 は、ソース データ ファイルの 5 番目のフィールドを Analytics テーブル レイアウトから除外します。 メモ フィールド番号が除外対象フィールドの位置を正確に指すように注意してください。追加対象フィールド(フィールド定義)を表しているか、存在しないフィールド位置を表しているフィールド番号を指定すると、インポートが正しく行われなくなります。 FIELD パラメーター数と IGNORE パラメーター数の合計が、ソース データ テーブル内の総フィールド数と一致する必要があります。これらの数が一致しないと、インポートが正しく行われません。 ALLFIELDS または CHARMAX を指定する場合は、IGNORE を指定しないでください。 |
OPEN 省略可能 |
コマンドを実行した後、コマンドによって作成されたテーブルを開きます。コマンドが出力テーブルを作成する場合にのみ有効です。 |
例
指定されたフィールドをインポートする
Credit_Cards という名前の新しい Analytics テーブルを定義するインポートを行うとします。このインポートでは、Excel データの 1 行目をフィールド名として使用します。
この Analytics テーブルにはソース テーブルの 12 個のフィールドのうち、3 つのフィールドを定義、追加し、9 個のフィールドは除外します。
IMPORT EXCEL TO Credit_Cards "Credit Cards.fil" FROM "Credit_Cards_Metaphor.xls" TABLE "Corp_Credit_Cards$" KEEPTITLE FIELD "CARDNUM" C WID 16 AS "Card Number" FIELD "EXPDT" D WID 10 PIC "YYYY-MM-DD" AS "Expiry Date" FIELD "PASTDUEAMT" N WID 6 DEC 2 AS "Past Due" IGNORE 2 IGNORE 3 IGNORE 5 IGNORE 6 IGNORE 7 IGNORE 9 IGNORE 10 IGNORE 11 IGNORE 12
すべてのフィールドをインポートする
May_Transactions という名前の新しい Analytics テーブルを定義するインポートを行うとします。このインポートでは、Excel データの 1 行目をフィールド名として使用します。
Analytics テーブルにはソース テーブルのすべてのフィールドを含め、デフォルトのフィールド定義を使用します。
最も長い値に設定されたフィールド長
最初の例では、ソース データ ファイルの文字データから生成されるフィールドの長さは、そのフィールド内で最長の値の長さに設定されます。
IMPORT EXCEL TO May_Transactions "May_Transactions.fil" FROM "Trans_May.xls" TABLE "Trans1_May$" KEEPTITLE ALLFIELDS
制約されたフィールド長
2 番目の例では、ソース データ ファイルの文字データから生成されるフィールドの長さは、そのフィールド内で最長の値の長さの 50 文字の CHARMAX 値のうち、短い方に設定されます。
IMPORT EXCEL TO May_Transactions "May_Transactions.fil" FROM "Trans_May.xls" TABLE "Trans1_May$" KEEPTITLE CHARMAX 50
すべてのフィールドを文字データ型としてインポートする
May_Transactions という名前の新しい Analytics テーブルを定義するインポートを行うとします。数値や日付を含むすべてのフィールドが文字データ型としてインポートされます。
IMPORT EXCEL TO May_Transactions "May_Transactions.fil" FROM "Trans_May.xls" TABLE "Trans1_May$" KEEPTITLE ALLCHAR ALLFIELDS
すべてのフィールドを文字データとしてインポートし、ヘッダー情報をスキップする
Past_Due_Report という名前の新しい Analytics テーブルを定義するインポートを行うとします。
Excel ファイルのうち、レポート ヘッダー情報が含まれる最初の 2 行スキップし、フィールド名が含まれる 3 行目からファイルの読み取りを開始します。数値や日付を含むすべてのフィールドが文字データ型としてインポートされます。
IMPORT EXCEL TO Past_Due_Report "Past_Due_Report.fil" FROM "Past_Due_Report.xlsx" TABLE "Sheet1$" KEEPTITLE STARTLINE 3 ALLCHAR ALLFIELDS
備考
このコマンドの動作の詳細については、Microsoft Excel データのインポートを参照してください。
個別にフィールドを定義するか、デフォルト定義を使用してすべてのフィールドをインポートします。
Analytics テーブルに Excel ファイルをインポートするとき、FIELD パラメーターを使用して各フィールドを個別に定義するか、あるいは ALLFIELDS パラメーターまたは CHARMAX パラメーターを使用して、デフォルトの Analytics フィールド定義を基にすべてのフィールドをインポートすることができます。
パラメーターの組み合わせを変えると、異なる結果が生成されます。以下の表は様々な組み合わせと結果をまとめたものです。
メモ
"定義する" とは、フィールド名、データ型、長さ、日付時刻書式などの項目を手動で指定することを意味しています。
目的 | 使用すべきパラメーター | 使用してはいけないパラメーター |
---|---|---|
|
ALLFIELDS | CHARMAX、FIELD |
|
CHARMAX | ALLFIELDS、FIELD |
|
FIELD |
ALLFIELDS、CHARMAX |
|
FIELD IGNORE |
ALLFIELDS、CHARMAX |
|
ALLCHAR FIELD |
ALLFIELDS、CHARMAX |
|
STARTLINE | |
|
KEEPTITLE | |
|
KEEPTITLE STARTLINE |
ALLFIELDS または CHARMAX を使用する際に Analytics によってデータ型が割り当てられる仕組み
個別にフィールドを定義する代わりに ALLFIELDS または CHARMAX パラメーターを使用すると、Excel ファイルの先頭にあるレコードのサブセットが Analytics によって調べられ、一連の内部規則に基づいてフィールドにデータ型が割り当てられます。
Analytics にインポートされたデータのフィールドには、必要に応じて数値や日付時刻などのさまざまなデータ型を割り当て、書式の詳細を指定することができます。
データ インポートの最大サイズ
ファイル形式 .xlsx または .xlsm
.xlsx または .xlsm ファイルからインポートできる Excel の列の最大数、およびフィールド内の最大文字数は特定の数に制限されません。
これらの Excel ファイルの種類からのインポートは、Analytics データ ファイル(.fil)における 32 KB のレコード長の制限によって制御されます。ソース Excel ファイル内のいずれかのレコードによって 32 KB より長い Analytics レコードが作成される場合、インポートは失敗します。
ファイル形式 .xls
.xls(Excel 97 - 2003)ファイルのインポートは違う種類の処理を用いており、次を最大数としています。
- 255 列
- フィールドにつき 255 文字
- レコードにつき 32 KB
- 65,000 行
フィールド データ型の識別子
以下の表は、FIELD でデータ型を指定するときに使用する必要がある文字の一覧を示します。各文字は Analytics データ型の 1 つに対応します。
たとえば、文字データ型が必要な姓フィールドを定義する場合は、"C": FIELD "Last_Name" C と指定します。
詳細については、Analytics のデータ型を参照してください。
メモ
データ定義ウィザードを使用して EBCDIC、Unicode、または ASCII フィールドを含むテーブルを定義する場合、それらのフィールドには自動的に文字 "C"(CHARACTER 型)が割り当てられます。
IMPORT ステートメントを手作業で入力するか、既存の IMPORT ステートメントを編集する場合、EBCDIC または Unicode フィールドに対して、より特有の文字 "E" または "U" に置き換えることができます。
文字 |
Analytics データ型 |
---|---|
A |
ACL |
B |
BINARY |
C |
CHARACTER |
D |
DATETIME |
E |
EBCDIC |
F |
FLOAT |
G |
ACCPAC |
I |
IBMFLOAT |
K |
UNSIGNED |
L |
LOGICAL |
N |
|
P |
PACKED |
Q |
BASIC |
R |
MICRO |
S |
CUSTOM |
T |
PCASCII |
U |
UNICODE |
V |
VAXFLOAT |
X |
NUMERIC |
Y |
UNISYS |
Z |
ZONED |