スクリプトの実行

Analytics でスクリプトを実行する場合、スクリプト内の各コマンドは、そのスクリプトの最後まで順番どおりに処理されます。

スクリプトの実行中は、Analytics でほかの作業を行うことはできません。また、一度に実行できるスクリプトは 1 つのみです。ただし、DO SCRIPT コマンドを使用して、ほかのスクリプトを呼び出して実行するスクリプトを作成することはできます。

スクリプト状態

スクリプト実行中は、処理状態とスクリプトまたはサブスクリプトの名前がステータス バーに表示されます。

スクリプトの実行が完了すると、ステータス バーにアイコンが表示され、実行が正常に完了した場合は 、失敗した場合は が示されます。スクリプトが失敗した場合は、エラーの発生場所である行がスクリプト エディターで自動的に強調表示 されます。

必要であれば、Esc キーを押すか Analytics を閉じることによって、スクリプトの処理を停止することができます。

メイン メニューからのスクリプトの実行

メイン メニューからスクリプトを実行するには 2 つの方法があります。

  • アプリケーション メニュー カスタム メニューから特定のスクリプト名を選択します

    詳細については、Analytics  のメイン メニューへのカスタム項目の追加を参照してください。

  • ツール オプション プロジェクトのすべてのスクリプトのピック リストを表示します
    1. ツール > スクリプトの実行]をクリックします。
    2. スクリプトの実行]ダイアログ ボックスで表示される、現在のプロジェクト内で利用可能なスクリプトの一覧から、実行するスクリプトを選択します。
    3. スクリプトを実行するために真と評価される必要がある条件を指定する場合は、次のいずれかを実行します。
      • If テキスト ボックスに論理式を入力します。
      • [If] をクリックし、式ビルダー

        を使用して論理式を作成します。この論理式は、スクリプトを実行するかどうかを決定するために 1 回だけ評価されます。論理式が False と評価された場合、スクリプトは実行されません。

    4. OK]をクリックします。

[総覧]タブからスクリプトを実行する

ナビゲーターの[総覧]タブで、ツリー ビューで実行対象のスクリプトを右クリックして[実行]を選択します。

スクリプト エディターからスクリプトを実行する

スクリプト エディターからスクリプトを開き、スクリプト エディターのツールバーで[実行 をクリックします。

スクリプト エディターでスクリプトに変更を加えた場合、その変更内容は、スクリプトを実行するときに自動的に保存されます。

Windows コマンドラインからのスクリプトの実行

Windows コマンドラインまたはバッチ ファイル(*.bat)からスクリプトを実行できます。これにより、Windows タスク スケジューラーなどのユーティリティを使用してスクリプトをスケジュールし、無人で実行できます。

コマンドライン構文はこの基本フォームを使用します。

acl_executable_path acl_project_path </vVarName=value> /bScript_name </min>

以下のコマンドライン構文では、Sample Project.ACL が開き、スクリプト Calculate_Median_Value が実行されます。

"C:\Program Files (x86)\ACL Software\ACL for Windows 14\ACLWin.exe" "C:\Users\username\Documents\ACL Data\Sample Data Files\Sample Project.ACL" /vv_table_name="Ap_Trans" /vv_field_name="Invoice_Amount" /bCalculate_Median_Value

コマンドラインの構文

メモ

ファイル名およびファイル拡張子を含む Analytics 実行ファイルと、Analytics  プロジェクトへの完全パスを指定します。パスにスペースが含まれている場合は、パスを引用符で囲んでください。

パラメーター 詳細
"ACL_exe_path_and_filename"

Analytics 実行ファイル、および実行ファイル名(ACLWin.exe)へのパスを指定します。

"C:\Program Files (x86)\ACL Software\ACL for Windows 14\ACLWin.exe"
"ACL_project_path_and_filename"

Analytics プロジェクト ファイル、およびスクリプトを含むプロジェクトのファイル名 (*.acl) へのパスを指定します。

"C:\Users\username\Documents\ACL Data\Sample Data Files\Sample Project.ACL"

/v

省略可能

変数名を指定し、値を割り当てます。Analytics プロジェクトが開くと、変数が自動的に初期化されます。

このとき、/v スイッチと変数名の間にはスペースを入れません。たとえば、変数 v_table_name の場合は次のようになります。

/vv_table_name="Ap_Trans"

メモ

割り当てられた値のデータ型は、スクリプトの変数のデータ型と一致する必要があります。データ型が一致しない場合、"式タイプ不一致" エラーが発生し、スクリプトが失敗します。

引用符を使用して、文字列値を修飾し、バッククオートを使用して、日付時刻値を修飾します。

文字変数

/vv_table_name="Ap_Trans" /vv_field_name="Invoice_Amount"

数値変数

/vv_materiality=10000

日付時刻変数

/vv_start_date=`20180101` /vv_end_date=`20180331`

 

/b

実行対象のスクリプトの名前を指定します。

このとき、/b スイッチとスクリプト名の間にはスペースを入れません。

/bCalculate_Median_Value

/min

省略可能

開くときに、Analytics が最小化するように指定します。  

無人で実行されるスクリプトを作成するためのガイドライン

ユーザー操作の回避

次のユーザー操作コマンドを使用しないでください。

  • DIALOG
  • ACCEPT
  • PASSWORD
  • PAUSE

代わりに、上述のコマンドライン構文を使用して、必要な変数を指定し、値を割り当てます。

確認ダイアログボックスの抑制

スクリプトの始まりに SET SAFETY OFF コマンドを追加すると、確認ダイアログ ボックスを表示しないで、必要に応じてファイルを上書きできるようになります。デフォルトの動作に戻すには、スクリプトの終わりに SET SAFETY ON コマンドを追加します。

DELETERENAME などの通常は確認ダイアログボックスを表示するコマンドの後に、OK パラメーターを追加します。

Analytics を終了する QUIT コマンドでスクリプトを終え、Analytics を終了します。

Windows ショートカットからスクリプトを実行する

Windows ショートカットからスクリプトを実行できます。

  1. Analytics のショートカットを作成します。
  2. ショートカットを右クリックし、[プロパティ]を選択します。
  3. ターゲット]フィールドで、該当するコマンドライン構文(上記)を入力します。
  4. OK]をクリックします。
  5. ショートカットをダブルクリックして、スクリプトを実行します。