複数のテーブルを開く

Analytics では複数のテーブルを同時に開くことができ、このことは、2 つ以上のデータのセットを視覚的に比較するための便利な方法を提供します。比較を容易にするために、開いているテーブルにフィルターリングやクイック ソートを適用することができます。これらの操作の結果は、テーブルを切り替えているときも保持されます。複数のテーブルを開くことはインターフェイスのみの機能です。Analytics スクリプトには適用されません。

Analytics で複数のテーブルを開くには、開いたままにしたいテーブルのビュー タブをピン留めして、その後 1 つ以上の追加テーブルを開きます。追加テーブルもピン留めすると、開いたままになります。ピン留めされていないテーブルは、別のテーブルを開くたびに自動的に閉じます。

追加のテーブルを開くたびに、追加のビュー タブが開きます。個々のビュー タブをクリックするか、ナビゲーターでテーブル名をクリックすることにより、テーブルを切り替えることができます。現在表示用に選択されているテーブルはアクティブなテーブルで、アクティブなテーブル名はビュー タブとナビゲーターで太字で表示されます。

手順

Analytics では一度に複数のテーブルを開くことができます。各テーブルは別々のビュー タブで表示され、テーブル間で切り替えることができます。テーブルはすべて、同じ Analytics プロジェクト内に含まれている必要があります。

  1. ナビゲーターで、1 番目に開くテーブルをダブルクリックします。
  2. ピン アイコン をクリックすると、そのビュー タブがピン留めされます。
  3. さらにテーブルを開いていく場合は、テーブルを開くたびにピン アイコン をクリックしてから次のテーブルを開きます。

    開いたテーブル間を移動するには、それぞれのビュー タブをクリックするか、ナビゲーターで表示されるテーブル名をクリックしてください。開いているテーブルのアイコン上には緑色のドット(点) が付けられています。ナビゲーターでは、アクティブなテーブル(現在表示されているテーブル)の名前は太字で表示されます。

  4. 固定されたテーブルを閉じるには、該当する[ビュー]タブで をクリックします。
  5. すべての開いているテーブルを閉じるには、[ビュー]タブの右側にある[すべてのタブを閉じる ]をクリックします。

複数のテーブルを開くことの利点

同時に複数のテーブルを開くことができる一般的な利点は、状況によっては、最初に結合や関連付けのような Analytics 操作を使用してテーブルを処理しなくても、有用な分析を実行できるということです。

たとえば、禁止業者(つまり怪しい業者カテゴリ コード)の T&E 取引の再調査を検討してください。2 つのテーブルがあり、1 つには T&E 取引、もう 1 つには禁止業者が含まれているとします。2 つのテーブルは業者名で結合することができますが、結合を実行する前に、2 つのキー フィールドを手動で一致させるために多くの準備作業が必要となります。あるいは、両方のテーブルを開き、禁止業者リストを参照として使用して、取引テーブルから禁止業者の出現を識別するフィルターを作成することができます。適切な場合は、あいまい検索のコンポーネントを T&E 取引のフィルターリングに組み込むことができます。次にフィルターの 2 つの例を示します。

  • ISFUZZYDUP(vendor_name,"Diamond Casino", 5, 99) は、Diamond Casino の正確な出現とあいまい重複を分離します。
  • MATCH(mc_code, "7298", "7995", "9222") は、業者カテゴリ コード 7298(Health and Beauty Spas)、7995(Betting)および 9222(Fines)の正確な出現を分離します。

詳細については、ISFUZZYDUP( ) 関数MATCH( ) 関数を参照してください。

複数のテーブルを開くことに関する追加情報

機能分野

詳細

一般的なテーブルの動作

1 つのテーブルだけが開いていようと、複数のテーブルが開いていようと、テーブルは同じように動作します。

テーブル状態の保持

テーブルを切り替えるとき、それぞれのテーブルの状態は保持されます。テーブル状態には次の要素が含まれます。

  • フィルターリング
  • クイック ソート
  • レコード選択
  • 列、レコードまたはフィールドの強調
  • スクロール バーの位置
  • アクティブなビューの選択
  • アクティブなインデックスの選択

Analytics 操作

Analytics の操作はアクティブなテーブルのみで実行されます。

ビュー タブを閉じてテーブルを閉じる

  • テーブルを含むビュー タブを閉じるとテーブルも閉じます。閉じたテーブル上ではどのような操作も実行できません。

    バージョン 10.0 より前の Analytics では、ビュー タブを閉じると、ビューからテーブル データを削除しても、テーブルは開いた状態のままであり、データに対して操作を実行し続けることができました。

主テーブルと副テーブル

(コマンド ラインを含む Analytics インターフェイスのみに適用されます。Analytics スクリプトには適用されません。)

  • 1 つ以上の開いたテーブルには、関連付けられた副テーブルと主テーブルを指定できます。それぞれの主と副の関連付けは一意であり、他の主と副の関連付けには影響を与えません。
  • 異なった主テーブルが同じ副テーブルを持つことができます。
  • ビュー タブで開いているテーブルを副テーブルとして開くことはできません。副テーブルとして開く前に、まずそのテーブルを閉じる必要があります。
  • 副テーブルとして開いているテーブルをビュー タブで開くことはできません。ビュー タブで開く前に、まずそのテーブルを閉じる必要があります。

    メモ

    副テーブルを開くことは、それを主テーブルに関連付け、処理のために利用できるようにすることを意味します。副テーブルはビュー タブで開かれません。

  • 関連付けされていない、または '変動する' 副テーブルは許可されていません。
    • 主テーブルを閉じた場合は、関連付けられた副テーブルが自動的に閉じられます。
    • テーブルを副テーブルとして開くには、別のテーブルが既に開いている必要があります。
    • この制限は Analytics スクリプトには適用されません。スクリプトは、関連付けされていない副テーブルを今も許可しています。

Analytics プロジェクト

開いている複数のテーブルはすべて同じ Analytics プロジェクトに含まれている必要があります。

Analytics プロジェクトを閉じるときに複数のテーブルが開いていた場合、そのプロジェクトを再度開いたときには、アクティブなテーブルのみが自動的に開かれます。ほかのテーブルの開いた状態や、主と副の関連付けはすべて保持されません。

サーバー テーブル

複数テーブル モードはローカル テーブルでのみサポートされています。一度に複数のサーバー テーブルを開くことはできません。サーバー テーブルを開くときに 1 つ以上のローカル テーブルが開いている場合は、すべてのローカル テーブルが自動的に閉じられます。

Analytics コマンド ログ

複数テーブル モードでは、別のテーブルに切り替えたり、テーブルに対してアクションや操作を実行したりするたびに、Analytics コマンド ログにエントリが書き込まれます。また、このログ エントリの前に OPEN <テーブル名> ログ エントリが置かれます。テーブルをピン留めしたり、後続の操作を何も行わずにテーブルを切り替えたりした場合には、ログ エントリは作成されません。複数のテーブルが開いているとき、この先行するログ エントリが、操作の対象となるテーブルを識別します。

テーブルをピン留めしたり、後続の操作を何も行わずにテーブルを切り替えたりした場合には、ログ エントリは作成されません。

データ定義ウィザード

データ定義ウィザードを使用してデータのインポートとテーブルの定義を行うときは、開いているテーブルはすべて、ピン留めされているかどうかにかかわらず自動的に閉じられます。開いているテーブルをすべて閉じることにより、必要に応じてテーブルを上書きできるようにします。

コマンド ラインから IMPORT コマンドを実行すると、開いているテーブルを閉じません。この方法でテーブルを上書きしようとしたときに、そのテーブルが開いていてアクティブであると、コマンドは失敗してエラー メッセージが表示されます。

スクリプト

  • Analytics スクリプトを使用して複数のテーブルを開くことはできません。複数テーブル モードは、インターフェイスのみの機能で、ACL スクリプトには相当するものがありません。
  • Analytics インターフェイスでテーブルをピン留めして開いたままにしても、CLOSE コマンドによってテーブルが閉じられないようにすることはできません。
  • Analytics スクリプトを実行するときは、開いているテーブルはすべて、ピン留めされているかどうかにかかわらず自動的に閉じられます。アクティブなテーブルと関連付けられた副テーブル(存在する場合)は、スクリプトが別のテーブルを開くことを指定しない限り、自動的に再度開かれます。

    アクティブなテーブルとそれに関連する副テーブルを自動的に再度開くことにより、スクリプトを実行する前にテーブルを手動で開いておくことを前提とするスクリプトの使用をサポートします。