改善ワークフローの自動化
リザルトは、潜在的な問題を調査する場合に、組織の改善ワークフローの自動化に役立ちます。トリガー、アンケート、および通知を使用すると、大量の潜在的な問題を管理し、早急な対応を要する問題の特定、優先順位付けが可能となります。
シナリオ
あなたは IT セキュリティのプロフェッショナルであり、組織の通常の営業時間外に発生するシステムへのアクセス イベントのレビューを実施しています。システムへのアクセス データは Analytics で分析され、営業時間外に発生するすべてのシステムへのアクセス イベントはリザルトのテーブルにエクスポートされます。
そこで、あなたはシステムへのアクセスは承認された従業員によるものか否かを判断する自動化ワークフローを作成する必要があります。潜在的な不正アクセスがあれば、重要な優先度にエスカレーションされ、適切な担当者に割り当てて調査される必要があります。
作業を開始する前に
このチュートリアルでは、サンプル データと演習用シナリオを使い、リザルトの複数の自動機能を使用して理解を深めます。始める前に、テーブルに保管するコレクションと分析を設定する必要があります。リザルトを初めて使用する場合、またはコレクションと分析を設定したことがない場合は、このチュートリアルを実行する前に「リザルトでのデータの整理」を参照してください。
メモ
リザルト管理者のみがこの手順を完了できます。あなたがリザルト管理者でない場合は、管理者に、このコレクションを作成してもらい、コレクションで Professional 部門長ロールを割り当ててもらうよう依頼します。
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Launchpad ホームページ (www.highbond.com) からリザルト アプリを選択して開きます。
すでに Diligent One を使用している場合は、左側のナビゲーション メニューを使用してリザルト アプリに切り替えることができます。
- コレクションを作成します。
- 分析を作成します。
- データ アナリティクスを選択し、次のサンプルデータファイルをインポートします。
シナリオでは、全 Diligent One プラットフォームが一緒に機能する仕組みを実証することを支援する、Analytics からエクスポートされるデータについて説明します。ただし、このチュートリアルでは、それをシンプルにとどめ、提供されたファイルをデータ アナリティクスにインポートします。
ファイルをインポートしたら、各列のデータ型を次のように設定します。
- event_id 文字
- date 日付
- access_time 時刻
- employee_no 文字
- employee_email 文字
アンケートの作成
不正アクセスの潜在的なインスタンスごとに行うべきことは、まず、レコードに列挙された従業員がシステムに実際にアクセスしたか否かを判断することです。これを実行するには、アンケートを使用し、示された日時にシステムにアクセスしたかどうかレコード上にある従業員に尋ねます。
- リザルトアプリを開きます。
- このチュートリアルに対して作成したコレクション名をクリックします。
- [アンケート]をクリックします。
- [アンケートの管理]セクションで、[追加]をクリックし、アンケートの名前と説明を提供します。
- ページの下部で[保存]をクリックします。
- [追加]をクリックし、示された日時にシステムにアクセスしたかを従業員に尋ねる単一の選択肢の質問を含めます。
ページの最上部までスクロールし、質問文を入力する必要がある場合があります。
- ページの下部で[保存]をクリックします。
- ページの左上隅でコレクション名をクリックして、メインの[コレクション]ページに戻ります。
結果 この質問が利用できるようになりました。このツールを使用し、システムのアクセス テストで明らかになっていない情報に対して人に関する事柄を追加することができます。集める回答に基づき、従業員が否定するシステム アクセスのレコードを、考えられる不正アクセスとしてマークしてエスカレーションできます。
メモ
従業員には、回答するときに、アンケートのサイド バーにアクセス日時が表示されます。
新しいレコードのトリガーを構築する
新しいレコードがリザルトにエクスポートされると、作成したアンケートを各レコードに列挙された従業員に送信する必要があります。手動で行うことができますが、スピードが遅く面倒です。代わりにトリガーを使うと、アンケートを従業員に自動的に送信することができます。
- データアナリティクス上で、[トリガー]列のボタンをクリックします。
- [新規]をクリックします。
- レコードでリアルタイムのトリガーを構成し、すべての新しいレコードのemployee_email列で電子メール アドレス宛てに作成したアンケートを送信します。
[状態]セクションには何も指定しないでください。
- ページの下部で[保存]をクリックします。
結果 システム アクセスのレコードがデータ アナリティクスに追加されるときはいつでも、システムにアクセスした従業員のアカウントに、アンケートが自動的に送信されるようになりました。あとは、従業員がシステムにアクセスしたか否かについて「いいえ」と回答するときに行動するだけです。
エスカレーションのトリガーを構築する
- データアナリティクス上で、[トリガー]列のボタンをクリックします。
- レコードで、アンケートの回答が「いいえ」であるかどうかをチェックし、かつレコードが更新されるときに次の行動をとる条件を持つ、リアルタイムのトリガーを構成します。
- レコードの優先度を重大にエスカレーションする
- 調査に責任を負うワークフロー グループとユーザーにレコードを割り当てる
このシナリオではワークフロー グループとユーザーの割り当てを示していますが、これをシンプルにし、レコードを自分自身にだけ割り当てることができます。
- ページの下部で[保存]をクリックします。
結果 フォローアップのアンケートで従業員が「いいえ」と回答した場合は、トリガーは適切な担当者に通知し、レコードの優先度をエスカレーションします。これらのアクションは自動化されており、プロセス全体がリザルトを通じて管理されます。外部システムまたは取り組むべきボトルネックはありません。
ディスカッション
次の手順
次を実行して、この自動化ワークフローをテストできます。
- 作成したデータ アナリティクスからすべてのレコードを削除します。
- サンプル データのスプレッドシートを更新し、あなたまたは同僚がアクセスした実際の電子メール アドレスの選択肢を使用します。
- ファイルをデータ アナリティクスに再インポートします。
電子メールはアンケートの要求を受信し、提供された回答に基づき、エスカレーションのトリガーはプロセスの次のステージを自動化します。
トリガーの詳細については、自動化された活動のトリガーを参照してください。
大局的な視点
このチュートリアルのシンプルなシナリオを踏まえて、トリガーを使用し、改善ワークフローのほとんどまたはすべてを自動化することができます。たとえば、従業員が誤判定として「はい」と回答した場合に、追加のトリガーを作成し、すべてのレコードを閉じることができます。
この自動化により注意を要する問題の数が減るため、調査チームは実際の問題により多くの時間と労力を注ぐことができます。
このチュートリアルのシナリオは、シンプルな、IT システムのアクセスに関連するものです。ただしトリガーとアンケートの柔軟性を踏まえて、自動化ワークフローを構築して、上記の基本的な手順を使用し組織のニーズに合わせることができます。