ODBC を使用したアナリティクスの結果への接続
Analytics Exchange 用 ACL コネクターはOpen Database Connectivity(ODBC)を使用して、AX Server でアナリティクスの結果データに接続します。Tableau や MS Excel などの第三者のアプリケーションでさらなる分析をするために最新のアナリティクスの結果データを抽出するには、この接続を使用します。
メモ
Analytics Exchange 用 ACL コネクターを使用するには、AX Web Client の有効なラインセンスが必要です。
作業を開始する前に
アナリティクスの結果データに接続する前に、次のことを行う必要があります。
- Analytics Exchange サーバー コンポーネント用 ACL コネクターを AX Server にインストールします。
サーバー コンポーネントのインストールについては、Analytics Exchange サーバー コンポーネント用 ACL コネクターをインストールするを参照してください。
-
Analytics Exchange ODBC ドライバー用 ACL コネクターをクライアント マシンにダウンロードし、インストールします。
ドライバーのインストールについては、Analytics Exchange 用 ACL コネクター ODBC ドライバーのインストールを参照してください。
- ターゲットのアナリティクスを含むフォルダーの接続ユーザーに、最低限、読み取り専用のアプリケーション アクセス許可を付与します。
アクセス許可の詳細については、ユーザーのアクセス許可の管理を参照してください。
機能の仕組み
最新のアナリティクス結果セットのみ
コネクターは、単一のアナリティクスの最後に正常な実行からすべての結果データへのアクセスを提供します。結果セットの 1 つ以上のテーブルからデータ行を返します。
メモ
履歴にあるアナリティクスの結果にはアクセスできませんが、AX Server の特定のアナリティクスの最新のアナリティクス ジョブのなかで生成された結果にのみアクセスできます。
例
組織は四半期に 1 回、スケジュールされたアナリティクス スクリプトを実行し、会計システムで一致しない支払いを特定します。次に、Analytics Exchange 用 ACL コネクターを使用してアナリティクス結果を第三者のアプリケーションにインポートし、レポートを生成します。
接続は常に最新の結果セットを返し、以前のアナリティクス ジョブのデータはありません。
- 最初の四半期の最後にこのレポートを実行するときには、レポートは最初の四半期のみの一致しない支払いを含みます。
- 2 番目の四半期の最後にこのレポートを実行するときには、レポートは 2 番目の四半期のみの一致しない支払いを含みます。
結果テーブルからのデータの選択
第三者のアプリケーションを使用して、コネクター経由でアナリティクス結果データにアクセスするとき:
- 結果の 1 つ以上のテーブルから特定の列を選択する
- フィルターの適用
複数のテーブルから列を選択する場合は、第三者のアプリケーションを使用して、コネクターから返される 1 つのテーブルにデータを結合しなければならない場合があります。結合はテーブルを組み合わせる一般的な方法です。
テーブル サイズと同時接続の考慮事項
最適なパフォーマンスと安定性のため、次のことが制限されます。
- 2 GB のサイズを超えないテーブルへのクエリ結果
- 最大 5 の同時接続
ODBC 接続の DSN の構成
データソース名(DSN)は、ODBC コネクターのデータソースへの接続を記述します。この接続情報は、接続先の AX Server インスタンスとアナリティクス結果セットと、接続を認証するために必要なユーザー資格情報を指定します。
ヒント
第三者のレポート アプリケーションから簡単に接続できるように、接続する各結果セットの DNS を設定します。
- Windows オペレーティング システムの管理ツール フォルダーから、接続する第三者のクライアント アプリケーションのビット数(32 ビットまたは 64 ビット)に対応する ODBC データソース管理者を開きます。
メモ
64 ビットの Windows 7 ユーザーは c:\Windows\SysWOW64\odbcad32.exeから 32 ビット ODBC データソース管理者にアクセスできます。
- このコンピューターで構成する DSN のタイプを選択します。
- ユーザー DSN 自身のユーザー アカウントのみがアクセスできます
- システム DSN コンピューターのすべてのユーザーがアクセスできます
- 新しい DSN を作成するには、[追加]をクリックし、ODBC ドライバーのリストから、ACL Connector for AX を選択します。
- [Analytics Exchange 用 ACL コネクター]ダイアログで、基本接続プロパティを入力します。
個々の基本接続プロパティの詳細については、基本接続プロファイルを参照してください。
- 省略可能。ODBC 接続のログを設定するには、[ログ オプション]をクリックし、設定するログ プロパティを更新してから、[OK]をクリックします。
ログ プロパティの詳細については、ロギング接続プロファイルを参照してください。
- DSN を保存するには、[Analytics Exchange 用 ACL コネクター]ダイアログで、[OK]をクリックします。
接続プロファイル
基本接続プロファイル
プロパティ | 説明 |
---|---|
データソース | |
データソース名 | 接続の名前。この名前は接続を一意に特定し、ODBC を使用して接続するときに、第三者のアプリケーションで使用可能なデータソースのリストに表示されます。 |
説明 |
データソースの説明。 ヒント 対象とする結果セットまたは接続の目的を特定するわかりやすい名前を入力します。 |
サーバー情報 | |
サーバー |
AX Server インスタンスのサーバー アドレス。 SSL 構成によっては、IP アドレスではなく、サーバー名を使用しなければならない場合があります。AX Server 接続の詳細については、AX Server への接続を参照してください。 |
ポート | Analytics Exchange 用 ACL コネクターの接続をリスニングする AX Server コンピューターのポート。デフォルトでは、ポート 1543 です。 |
結果の対象 | |
対象リンク アナリティクス | 対象アナリティクスがリンク アナリティクスであるかどうかを指定します。 有効にすると、[分析アプリ]フィールドが[リンク アナリティクス]に設定され、変更できません。リンク アナリティクスは AX Server の特定の分析アプリに属していません。 |
コレクション | AX Server で対象アナリティクスを格納するコレクションの名前。 |
フォルダー | AX Server でコレクション内の対象アナリティクスを格納するフォルダーの名前。 |
分析アプリ | 対象アナリティクスを格納する分析アプリの名前。 [対象リンク アナリティクス]を選択すると、プロパティ値が[リンク アナリティクス]に設定され、変更できません。リンク アナリティクスは AX Server の特定の分析アプリに属していません。 |
アナリティクス |
最新の結果セットに接続し、抽出するアナリティクスの名前。 メモ 履歴にあるアナリティクスの結果にはアクセスできませんが、AX Server の特定のアナリティクスの最新のアナリティクス ジョブのなかで生成された結果にのみアクセスできます。 |
認証 | |
ユーザー名 |
接続する AX Web Client ユーザーのユーザー名。ユーザーには、結果セットを含むフォルダーの読み取り専用権限以上が必要です。 ドメイン アカウントの資格情報の形式の詳細については、資格情報の形式を参照してください。 |
パスワード |
接続する AX Web Client ユーザーのパスワード。 パスワードは接続のテストで必要ですが、保存されず、接続時に指定する必要があります。 |
SSL オプション | |
SSL モード |
結果データを要求するクライアント コンピューターと AX Server コンピューター間の接続で SSL が有効かどうか。
保存された DNS で作成された接続は、このフィールドで指定した暗号化形式を使用する必要があります。 メモ SSL 暗号化をサポートするには、OpenSSL を使用する AX Server コンピューターでセキュリティ証明書のセットを生成し、インストールする必要があります。SSL が有効になると、コネクターは OpenSSL を使用して、ネットワーク接続全体で転送されるすべてのデータを暗号化します。 詳細については、Analytics Exchange 管理者にお問い合わせください。 |
信頼できる CA 証明書 | 信頼できる CA 証明書を使用する AX Server コンピューターとの SSL 接続で使用されるクライアント側 CA セキュリティ証明書のローカル ファイル システムの場所。 |
ロギング接続プロファイル
プロパティ | 説明 |
---|---|
グローバル ログ オプション | |
ログ レベル |
ODBC 接続で使用するログ レベル。この情報は、接続の問題をデバッグするときに役立ちます。 |
ログ パス | ログ ファイルを保存するフォルダーへの完全パス。 |
最大数のファイル | 保持するログ ファイルの最大数。ログ ファイルの最大数に達した後は、追加のファイルが作成されるたびに、ドライバーは最も古いログ ファイルを削除します。 |
最大のファイル サイズ(MB) | メガバイト(MB)単位の各ログ ファイルの最大サイズ。最大ファイル サイズに達した後は、ドライバーは新しいファイルを作成し、ロギングを続行します。 |