ACL Analytics 12 リリース ノート
ACL Analytics 12 では、全く新しいデータ アクセス機能のほか、R と Python プログラミング言語での対話機能のある改善された計算オプション、および新しい Tableau などの他社のレポート アプリケーション都の接続機能が導入されます。
ソフトウェア リリース 2016 年 9 月
重要
- 新しい Oracle 用の ACL データ コネクターを使用するには、ACL がインストールされているコンピューターに Oracle Instant Client をインストールする必要があります。
Oracle Instant Client が何ビット版であるかと、お使いのオペレーティング システムが何ビット版であるかが一致する必要があります。 32 ビット版の Instant Client を 64 ビット マシンにインストールしても、接続が失敗するためです。
- R または Python プログラム言語と統合する新しい ACL 関数を使用するには、Python または R 実行ファイルをインストールし、構成する必要があります。 詳細を表示 >
- 新しい ACL Connector for Analytics で Tableau を使用するには、ACL が提供している Tableau データソース接続ファイル(TDC ファイル)を使用し、経験を最適化できます。 詳細を表示 >
- ACL 12 の前提条件である Visual C++ 再頒布可能パッケージに Microsoft が行った変更により、一部の ACL 財務関数の結果が ACL のこのバージョンとは多少異なるようになりました。
この変更は、演算精度を向上させるために Microsoft によって行われました。 このため、PMT や FVSCHEDULE などの ACL 関数の丸め処理が、以前とは異なる方法で動作するようになっています。
- ACL のポーランド語版は Unicode のみです。 以前は非 Unicode のみでした。
新しい機能
- 「ACL コネクター」は、データを ACL にインポートする新し方法です。
ODBC コネクターのこの広範な選択肢は、ACL にネイティブなものであり、使いやすい視覚的なインターフェイスでさまざまな強力な新しいインポート機能を提供します。
新しい機能では次のことができます。
- 従来の関係データベース、「ビッグデータ」ストレージシステム、およびクラウドデータ サービスへのアクセス
- よりシンプルで、より強力なデータ アクセス方法
- 多数のソースからのデータ アクセス
- ソースデータ テーブルの結合、データのフィルタリングをインポート処理中に行い、データのインポートを合理化
- IT 部門からの SQL スクリプトを使用してデータ アクセスをカスタマイズ
- データのインポート前に作業をプレビュー
- 既存の Windows ODBC ドライバーをより簡単に使用
メモ
この変更の一部として、ACL からの ODBC データソースへの古いアクセス方法がユーザー インターフェイスから削除されました。 スクリプトと ACL コマンドラインからは使用できます。
- 新しい ACL 関数により、ACL スクリプト ライターは、計算オプションの改善に向け、R と Python プログラミング言語で対話することができます。
ACL の式またはスクリプトから、高度な統計または分析処理のために ACL データを R または Python に送信し、返された結果をお使いの ACL 作業に組み込むことができます。
- ACL データがさらにオープンになりました。 ACL Connector for Analytics を使用すると、Tableau、Qlik、Crystal Reports、および MicroStrategy といった人気の高いレポート ツール、および Excel から ACL テーブルに直接アクセスできます。 詳細を表示 >
- 新しい関数、FINDMULTI( ) により、複数の用語を同時に簡単に検索することができます。 既存の FIND( ) 関数は、単一の検索用語に限定されています。
- 新しい SET DELETE_FILE コマンドでは、関連するテーブル レイアウトが削除されるときにソース データ ファイルが自動的に削除されるかどうかをスクリプトで指定することができます。
- 新しい SAVE TABLELIST コマンドを使用すると、ACL プロジェクトのすべてのテーブルのリストを ACL テーブルまたは CSV ファイルに保存できます。
- 新しい[スクリプトでオートコンプリートの無効化]オプションにより、スクリプト エディターのキーワードのオートコンプリートをオフに設定できます。
- 新しい概要テーブルとヒート マップの視覚化が分析アプリのビジュアライザに追加されました。
強化された機能
- 追加のオプションにより、区切られたファイルのインポートがより簡単になりました。
- 各フィールドを個別に指定せずに、ソースデータ テーブルのすべてのフィールドをインポート
- すべてのフィールドを文字データとしてインポートし、フィールドのデータ型を後から割り当てる
- データの不一致の原因となりうる配置が正しくない NUL 文字を自動的に削除
(ACL インターフェイス) 詳細を表示 >
(ACL スクリプト) 詳細 >
- 新しい統計オプションが、中央値、最頻値、四分位数を含む、要約と統計のコマンドに追加されました。 要約では、小計フィールドに標準偏差が追加されました。
- MINIMUM( ) と MAXIMUM( ) の関数では、複数の値の比較ができるようになりましたが、 これまでは 2 つの値の比較に限定されていました。
さらに、双方の関数とも、数値に加え、日付時刻の値の受け入れが可能となりました。
- テーブル レイアウト、ビュー、スクリプト、プロジェクト フォルダー、インデックス、およびワークスペースの ACL プロジェクトの項目名の長さの上限が 31 文字から 64 文字へと拡大されました。
- ScriptHub と ACL がより緊密に統合されたため、スニペットとスクリプトがよりスムーズにインポートできるようになりました
- リザルトからのデータのインポートが改善されました。
- データ選択ダイアログボックスのサイズを変更できます。
- ダイアログ ボックスの組織はアルファベット順です。
- テーブルとフィールドはより明確に整理されています。
- 関連付けられたコメントを含めることがより明確になりました。
- インポートされたデータに監査証跡を含めるオプションがあります。
- ACL サンプリングの無作為のサンプル選択の方法では、メルセンヌ・ツイスタ乱数アルゴリズムを使用するようになりました。
メルセンヌ・ツイスタは、広く使用されている乱数アルゴリズムであり、以前のデフォルトのアルゴリズムより優れた統計のプロパティを持っています。 以前のアルゴリズムは、ACL 12 より前に作成された ACL スクリプトまたはサンプリング結果との下位互換性が必要な場合は今後も利用できます。
修正済み
- ACL 12.0.2 では、以下の一覧に示す、お客様から寄せられた不具合についても修正しました。
- 同一のランダム シードでサンプル コマンドを再実行すると、メルセンヌ・ツイスタ アルゴリズムは異なる結果を返します。 (AN-4648)
- 欧州の数値形式で画面に出力すると、ドリルダウン時にエラー メッセージが表示されます。 (AN-4640)
- ACL データ アクセス ウィンドウで MySQL ODBC ドライバーを使用してテーブルを選択しようとすると、エラー メッセージが表示されます。 (ADA-642)
- ACL データ アクセス ウィンドウが、処理が正常に完了する前にタイムアウトします。 (ADA-657/ADA-660)
- ACL データ アクセス ウィンドウを使用して、Oracle FLOAT フィールド型をインポートするときにエラー メッセージが表示されます。 (ADA-664)
- ACL 12.0.1 は次のお客様から寄せられた不具合を修正します。
- PASSWORD コマンドがユーザーによるパスワード入力を保存しません。 (AN-4622)
メモ
PASSWORD コマンドを使用しない場合は、バージョン 12.0 から 12.0.1 にアップグレードする要件はありません。
- ACL 12 では、以下の一覧に示す、お客様から寄せられた不具合についても修正しました。
- ACL は、IMPORT GRC コマンドを実行した後に、EXPORT to ACLGRC コマンドを実行するときに動作を停止します。 (AN-4103)
- 空のフィールドがインポートされる場合、データ定義ウィザードが使用できない IMPORT XML コマンドを生成します。 (AN-4040)
- 2 つの部分の名前があるデータベース フィールドをインポートすると、ACL が動作を停止します。 (AN-3880)
- IF および ELSE パラメーターとともに GROUP コマンド内で EXPORT ACLGRC を使用すると、ACL は動作を停止します。 (AN-3770)
- AX Server で新しいデータ ソースにリンクすると、[ファイルの選択]ダイアログ ボックスが正しくないファイル パスを候補として表示します。 (AN-3512)
- 複数の名前が付いたフィルターは、[表示]タブの上部の[フィルター]テキスト ボックスで実行できません。 (AN-3413)
- リスト区切り文字をセミコロンに変更した後、MATCH 関数がカンマ区切り文字で動作し続けます。 (AN-3412)
- 式ビルダーで、式にフィールドを挿入すると、前のスペースが削除されます。 (AN-3368)
- デフォルトの数値形式を変更しても、結果を画面に出力するときに一貫して適用されません。 (AN-3344)
- 変数長レコードの演算フィールドでの分類が正常に動作しません。 (AN-3210)
- 親テーブルが閉じてないまま再度開かれると、Relation キー フィールドを変更した後に、同じ結果が生成されます。 (AN-3153)
- クロス集計コマンドでエラーが発生する場合、ACL を閉じて再度開くまではコマンドを使用できません。 (AN-3115)
- 多数のレコードを JSON にエクスポートするときに、ACL の動作が停止します。 (AN-2473)
- 主 ACL インターフェイスが副モニターに移動された後、主モニターに ACL ポップアップ ダイアログ ボックスが表示され続けます。 (AN-1502)
未解決の機能
- FINDMULTI 関数が空白のスペースを見つけられません。 (AN-4519)
回避策:FIND 関数を使用します。
- ACL テーブルの名前に 1 つの "S" がある場合は開けません。 (AN-4482)
回避策:テーブル名を変更します。
- IMPORT DELIMITED コマンドの無効な構文が検出されません。データもインポートされませんが、コマンドを含むスクリプトは実行を続けます。 (AN-4462)
回避策:なし。
- 最大フィールド長を超えるフィールドをインポートする場合、データ定義ウィザードのデータ プレビューが空白になり、ACL の動作が停止します。 (AN-4380)
回避策:32,767 文字(非 Unicode 版)/ 16,383 文字(Unicode 版)を超えるフィールドをインポートしないでください。
- PYNUMERIC 関数は、2,147,483,647 より大きい数値、または -2,147,483,648 未満の数値を渡したり、返したりすることができません。 (AN-4027)
回避策:なし。
- 非 Unicode 版の ACL では、RSTRING 関数が ASCII 拡張文字 "ƒ"(文字コード 131)を認識しません。 (AN-3952)
回避策:なし。
- Launchpad でユーザーのコンピューターの ACL Analytics を無効にすると、ユーザーは ACL または ACL for Windows を開けなくなります。つまり、ユーザーがソフトウェアをアクティブ化できなくなります。 (AN-3947)
回避策:ACL をアンインストールして、再インストールします。
- folder.name\tablename などのピリオドを含むファイル パスをしようして、重複またはギャップ結果を出力する場合は、テーブル レイアウトが作成されません。 (AN-3505)
回避策:ピリオドを含むファイル パスを使用しないでください。
- 無効なファイル パスを使用した JSON へのエクスポートにより、ACL の動作が停止します。 (AN-3495)
回避策:なし。
- フィールド名 subtotal での画面への集計、またはフィールド名 subtotal での小計により、ACL の動作が停止します。 (AN-3461)
回避策:別のフィールド名を使用します。